「秘密保護法」反対は、これで終わったわけではない

議会制が政党議席数の数の論理が支配するのが当たり前、と考える人が多い。たしかにそうだが、それは議会制が民主主義の欠陥の多い片肺の制度である査証でもある。投票数が20%に満たない政党が、ファシストまがいの政治行動を臆面のなく突き進むのを、放置するわけにはいかない。真の民主主義である市民の意思表示行為でこれを阻止するのは当たり前のことであると同時に、今回の秘密保護法はこの真の民主主義を脅かすものであったので、なおさらのことである。

落胆の気持ちは大きい。そして、実際、心が疲れた。しばらく考える時間が必要だ。もちろん、敵の追及と同志の拡大は、怠るわけにはいかない。

連日、首相官邸、国会に駆け付けた多くの市民の方々、ご苦労さんでした。今回、私は、駆け付けることができなくて残念な思いをした。

そこで、デモの写真を見て気づいた点があります。それは、デモ参加者に若者が増えたことです。自分たちの将来社会の在り方を大きく左右する問題だから、当然と言えば当然ですが、うれしい。山本太郎参議院議員の訴えが、若者に届いたのだろうか。

ここでは、現代版「治安維持法」に関するニュースが国内、海外でどのように報じられていたか、を私なりにマトメてみるに止めたい。

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佐藤優×福島みずほ対談-「特定秘密保護法案 徹底批判」 (週刊金曜日ニュースに掲載)佐藤優×福島みずほ 対談.pdf 直

 秘密保護法の国会可決への批判コメント集(国内)批判コメント-国内.pdf 直

 News on the Secrecy Law of Japan(海外)Lay de secratos-japon OVERSEA.pdf 直



追加(09.12.2013)

天木直人氏のブログを引用しておく。

2013年12月09日
安倍首相が秘密保護法案の強行採決固執した七不思議

 今朝のテレビで内閣支持率が大幅に下がり、不支持率が大幅に上がったというニュースが流されていた。御用メディアでこうだから本当は支持と不支持が逆転しているのかもしれない。さぞかし安倍首相はこの数字を見て腰を抜かしているだろう。

 それにしても何故安倍首相は秘密保護法案にここまでこだわって自滅に向かおうとしたのか。あれほど景気回復を優先すると言っていた安倍首相が、なぜ秘密保護法案成立の国会に終始してしまったのか。安倍政権の誰が、どの省庁の官僚が、この法案成立を進言し、その実現に向けて動いたのか。その思惑は何か。七不思議は尽きない。

 その中でももっとも不思議なのは、この法案を成立させなければならない理由である。この法案が国民にとって何の役にも立たず、それどころかいかに有害で危険なものであるかを示す理由は山ほど指摘されている。その一方で、この法案の重要性を語る言葉はただ一つだ。すなわちこの法案によって情報漏洩が防げる。米国の信用が高まり米国からの情報入手がより可能になる。日米同盟が強化されて日本の外交・安全保障力が高まる。という三段論法だ。実際のところこれ以外の理由はどこを探しても、誰の言葉を聞いても、見つからない。

 ところがこの理由ほど馬鹿げたものはない。機密漏洩の防止で厳罰を課している米国でさえ、最高級の機密がどんどん流出し、それを米国も防げない時代だ。もはや秘密工作や秘密外交を行なう時代ではないのだ。しかも、米国から機密情報をもらわなくては日本の外交・安全保障は強化出来ないというのは、日本政府の無能を認めているようなものだ。極めつけは日本が秘密保護法をつくれば米国から重要な情報がもらえるという理由である。これほどおめでたい思い込みはない。米国は、秘密保護法があってもなくても、米国に都合のいい情報しか日本には渡さない。

 これを要するに安倍首相が秘密保護法案に固執する唯一、最大の理由は、日米同盟強化という名の対米従属の固定化である。米国から自立して強い日本を取り戻さなければならない安倍首相が、歴代の首相の中で最も対米従属に走っている。これこそが最大の七不思議である(了)


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