ネパール大地震

2015年4月も月末近い25日に、ヒマラヤ山脈のネパールの首都カトマンズの西方で大地震が発生した。
マグニチュードは7.8。東北地方太平洋沖地震(2011年)は、マグニチュード9.0でアジア地域でも観測史上最大クラスであったが、M7.8は小さくはない。関東大地震(1923年)と同じ大きさである。
3.11から5年目、大地震は後を絶たない。特にアジア地域、アメリカ大陸地域は地震の多発地帯である。まだ実態ははっきりしていないが、今回の大地震でも死者を含めた被害は甚大であると思われる。世界中から、救援部隊が続々と派遣されている。そこで、注目したいのは、3.11にあれだけの災害を被った日本からの救急援助部隊の派遣と、日本国民の関心度である。NHKニュースによると緊急援助の第一報は以下のようである。

国際緊急援助隊 ネパールに向け出発
4月26日 18時51分 NHK NEWS WEB

ネパールで起きたマグニチュード7.8の地震で甚大な被害が広がっていることから、警察や消防などで作るおよそ70人規模の国際緊急援助隊が26日夕方、成田空港から現地に向けて派遣されました。
国際緊急援助隊は、海外で地震津波といった大規模災害が起きた際に、災害が多い日本で培われた経験を生かそうと、被災した国からの要請に応じて警察や消防などから派遣されます。
25日にネパール中部で起きたマグニチュード7.8の地震では、首都カトマンズを中心に甚大な被害が広がっていることから、警察や消防、海上保安庁などで作るおよそ70人規模の国際緊急援助隊が派遣されることになり、成田空港で出発式が行われました。
この中で、外務省の国際緊急援助官の小林成信団長は「東日本大震災で受けた国際的な支援への恩返しの気持ちで頑張りたい」と決意を述べました。
援助隊は、
▽警察が23人
▽消防が17人
海上保安庁が14人
▽医師や看護師が5人などで
▽災害救助に当たる警備犬4頭
も派遣されます。
小林団長は「今回の地震はかなり大きく、その後も余震があるが、嗅覚の鋭い警察犬を活用して、建物が崩壊する前に取り残されている人を救出したい」と話していました。
援助隊は26日午後6時ごろ成田空港からチャーター機で出発しました。タイのバンコクを経由して27日の午後ネパールに到着し、救助活動を行うことにしています。

続報です-

ネパール連邦民主共和国における地震被害に対する国際緊急援助隊救助チームの派遣について

2015年4月26日

JICAは4月26日、ネパール連邦民主共和国政府からの要請に基づき、同国地震被害に対し、国際緊急援助隊救助チームを派遣します。

1.災害状況

日本時間の4月25日(土)15時11分頃(現地時間25日11時56分)にネパール連邦民主共和国の首都カトマンズから北西約80kmの地域で、マグニチュード7.8の強い地震が発生し、その後もマグニチュード4以上の余震が20回以上発生しています。一部報道によると、これまでに約1400名が死亡し、約1700名が負傷しました。また、エベレストでも地震によって発生した雪崩が登山者のベースキャンプを襲い、少なくとも10人が死亡ました。首都カトマンズでは多くの住宅や歴史的建造物が倒壊し、多数の人が負傷をするなど、広い範囲に被害が広がっています。

2.国際緊急援助隊救助チームの派遣
25日ネパール連邦民主共和国政府からの要請を受けて、日本政府は国際緊急援助隊救助チームの派遣を決定、JICAは同チームの派遣準備に着手しました。概要は以下の通りです。

(1)チーム構成は、団長(外務省)、副団長(警察庁総務省消防庁海上保安庁、JICAから各1名)、救急救助要員44名、救助犬ハンドラー5名、通信隊員2名、医療関係者5名、構造評価専門家2名、業務調整員7名の計70名。
(2)チームは4月26日(日)中にチャーター便にて成田空港を出発予定。


以上

JICA 独立行政法人国際協力機構
http://www.jica.go.jp/information/jdrt/2015/20150426.html

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