治療薬イベルメクチン(Ivermectin)に関心が集まる

詳細は省くが、中国製コロナワクチンによるCCPのワクチン外交が失敗に帰しつつある。そこで、インドやペルーで注目を集めているのが日本製の治療薬「イベルメクチン-Ivermectin」である。(小林)

 

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途上国の期待高まる「イベルメクチン」

2021年5月20日

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 ノーベル医学生理学賞を2015年に受賞した大村智・北里大特別栄誉教授が開発した抗寄生虫薬イベルメクチンに対し、新型コロナ治療薬、予防薬としての使用に途上国の関心が高まっている。ペルーなど中南米諸国のほか、アジアではインド、フィリピンで限定的使用が始まっている。

 米食品医薬品局(FDA)などが、新型コロナへ治療薬としての使用に否定的な見解を今年になって相次いで発表しているせいか、日本ではあまり注目されていないようだ。ただ、東京都医師会の尾崎治夫会長は3月9日、主に自宅療養者の重症化を防ぐ目的でイベルメクチンの緊急使用を提言している。

 北里大研究所は、米FDAなどの見解に対する反論をホームページに連日掲載、3月末に大村教授も連名で公表した論文では今年1月末までに世界27カ国で91件の治験および治療目的での使用がされており、うち42件、約1万5千人の結果として、早期治療で83%、後期治療で51%、発症予防で89%の改善が認められたとしている。

 論文はイベルメクチンの特徴として(1)新型コロナウイルスの複製を阻害する(2)強力な抗炎症作用がある(3)新型コロナの新規感染を防ぐ(4)新型コロナ患者の回復を早め、入院の必要性と死亡率を減少させる―と結論付けている。つまり治療薬としてだけでなく、ワクチンと同様に予防効果もあるというのだ。

 しかし、既に30年以上前から熱帯性の抗寄生虫薬や疥癬(かいせん)治療薬として世界各国で使用されているため「製薬企業としては、いまさら新型コロナへの適応を取得する開発研究を行っても、その資金を回収するだけの収益が見込めず、適応拡大を行う意思がない」ことが問題となっているとも論文は指摘している。 イベルメクチンへの米国などでの否定的評価には、ワクチン製造社を含む製薬会社のさまざまな思惑が絡んでいるようにも思えてくる。

 インドではイベルメクチンの効果とともに価格が3ドル未満と、既成のワクチンよりも大幅に安いことに注目、昨年末から使用に向けて治験を続けている。南アフリカは今年1月に新型コロナ治療薬として正式に承認した。

 フィリピンでは3月に食品医薬品局が「重症患者の要望があった時など人道的使用は認める」とし、医薬品としての承認にも前向きな姿勢を表明。既に製薬会社2社がイベルメクチンのフィリピン国内での製造に名乗りを上げている。

 新型コロナワクチンがまだ200万回分ほどしか入手できていないフィリピンでは、3月29日に新規感染者1万16人を記録、過去最高を更新するなど再び感染が急拡大している。

 普段は強気のドゥテルテ大統領も「国民の前で私は泣きたい気持ちだが、その涙も枯れ果てた」と弱気な発言をしている。

 その中で、フィリピンでも動物用には流通しているイベルメクチンへの期待は高まる一方で、下院保健委員会も「使用許可を検討すべきだ」とFDAなどに要請している。 

(KyodoWeekly4月12日号から転載)

https://www.kyodo.co.jp/intl-news/2021-05-20_3612824/ 

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コロナの治療に既存薬の緊急使用を 立民が衆院に法案提出 

神奈川新聞 | 202169() 09:27 

 立憲民主党は8日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として一定の有用性が示されているイベルメクチンなど既存薬の緊急使用を可能にする制度導入などを盛り込んだ法案を議員立法衆院に提出した。与党側にも賛同を呼び掛け、早期成立を目指す。

 法案は、厚生労働省医療機関向けの「手引き」で公表しているイベルメクチンなど10種類の既存薬について、コロナ治療薬として緊急的に指定できる内容。厚労相による指定制度の導入のほか、保険適用や副作用救済給付の法制化、生産体制整備への財政措置などを盛り込んだ。

 提出者に名を連ねた青柳陽一郎氏(衆院神奈川6区)は「イベルメクチンはメード・イン・ジャパン。副作用がなく、効果が期待できる可能性のある治療薬が使われないのは残念。(そうした既存薬の)活用に道を開く法律は非常に有意義だ」と訴えた。(石川 泰大)

https://www.kanaloco.jp/news/government/article-532300.html

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その後の展開-1

 

その後の展開-2(2021.07.2)

本日、報道各社がイベルメクチンのニュースを取り上げていた。その一つをいかに引用する。

コロナ治療に有効か イベルメクチンの臨床試験開始 興和

毎日新聞 7/1(木) 19:00 配信

 医薬品大手の興和名古屋市)は1日、抗寄生虫薬のイベルメクチンが、新型コロナウイルス感染症の治療に効果があるかを検証する臨床試験を始めると発表した。早ければ年内にも結果をまとめて、薬事承認を申請したい考えだ。これまでも国内外で臨床試験がなされ、治療にも使われているが、有効性に対する専門家の評価は割れていた。

 興和臨床試験は、800~1000人の軽症患者を対象に、症状の改善などの有効性や、安全性を確認する。三輪芳弘社長は1日の記者会見で「約30年にわたって使われている薬で、安全性にはほとんど問題がない」と、すでに承認を得ている抗ウイルス薬のレムデシビルや、開発が進む新薬との違いを強調した。

 イベルメクチンは、ノーベル医学生理学賞受賞者の大村智・北里大特別栄誉教授が開発に貢献した薬で、寄生虫によって失明するオンコセルカ症や、皮膚が硬くなるリンパ系フィラリア症などの治療に使われている。新型コロナでは、細胞を使った実験でウイルスの増殖を抑える効果があることが報告され、治療薬として期待が集まる。ただ、世界保健機関(WHO)は3月に「有効性を示す証拠が非常に不確かだ」として、臨床試験以外では使わないよう推奨している。【小川祐希】

 

 

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