武田邦彦・時事寸評 

福島でゲノム解析実施の政府方針(環境省




産経ニュース

福島で「全ゲノム解析」 被曝調査で環境相表明
2012.8.31 00:35 [放射能漏れ]

 細野豪志環境相は30日、東京電力福島第1原発事故の被曝による遺伝子への影響を調べるため、来年度から福島県民を対象に「全ゲノム(遺伝情報)解析調査」に着手する考えを明らかにした。

 福島県医大福島市)で開いた私的懇談会の終了後、記者団に述べた。

 細野環境相は「政府としてしっかりと(福島に)向き合っていく。遺伝子の調査はすぐに不安の解消にはつながらないかもしれないが、人間の根源的な遺伝子を調べることで将来への予防になる」と語った。環境省は子どもを中心に調べる方針。

 細野環境相は県民健康管理調査や放射線の研究に加え、周産期・小児医療の拠点として福島県医大が設立を構想している新しいセンターについて来年度予算の概算要求に61億円を盛り込む考えも明らかにした。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120831/dst12083100360000-n1.htm


フクイチ原発事故は「小さく見せたい」、まったく取り返しのつかない事故でも。
近い将来の取り返しのつかない結果に対する責任追及に準備する(言い逃れの)ため医学的調査を実施。
まったくの官僚のシナリオ、行動パターンですね。民主党政権の実力のなさと、裏切りをなんとも感じない体質。これには本当に裏切られました。

武田氏の言うことは正論で、権力者と市民の関係がどうあろうが、ナショナルなレベル、あるいは人間のレベルに立てば当然の物言いです。日本では、市民の間でナショナルな意識が希薄だ(これには歴史的な理由がある)とよく言われるが、権力者である官僚の間にこそ、ナショナルな意識が希薄なのではないか。このことを正面切て批判したものをまだ聞いたことがない。

しかし、武田氏のように、あきれてばかりいられません。私たちは、実力を持って意思表示しないといけません。



/*